大災害が発生したとき、火葬場は遺体保管所としても活用される。

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ひとたび自然災害が発生すれば火葬場の機能は停止する。

人命に関わるような自然災害が発生した場合は火葬場といえど無事では済みません。火葬場に被害を齎すような災害としては地震と停電があげられます。地震が起こると火葬炉の緊急停止システムが作動するので復旧作業を行うまで稼働できません。これは30分程度の作業で終わりますので、炉自体が損傷しない限りは火葬は行えますが、停電に関しては完全にアウトです。現在の火葬炉はほぼすべてが電子制御の為、電力がなければ火葬作業は行えません。また施設には自家発電装置はありませんので、電力が復旧するまでは停止するしかありません。津波に関しては、火葬場は高台にある場合が多いので被害はないと思われます。よほど古い火葬炉でもなければ断水は関係ありません。ですので、電力が通っている限りは火葬作業を継続することが可能です。

火葬場職員が被災した場合も火葬場の機能は停止する。

基本的に火葬場は市町村の所有物ですが、その作業はほぼすべて嘱託職員か委託企業に委ねられています。外部委託企業であるならば、火葬炉の作業方法を企業内で共有できているかもしれませんが、嘱託職員の場合ですと作業方法を知っているのは現職の火葬場職員のみに限られています。これは市役所が火葬場の作業を現場に丸投げしている為です。市役所の職員は誰一人として火葬場の作業を行うことができません。彼らは火葬場職員がどんな方法で火葬を行っているかも知りません。公務員は本当に無責任です。ですので、現場職員が嘱託職員の場合、職員が被災して出勤できなくなると施設が健在でも火葬場の機能は停止します。

葬儀社も当然被災するので、葬儀はまず行えません。

葬儀社は火葬場のように高台にあるわけではないので、大災害の場合は当然被災します。場合によっては完全に営業活動を行うことができなくなります。職員も慢性的に不足ぎみの業界ですし、所有している倉庫までもが被災すると棺や骨壺、霊柩車なども使えなくなりますのでなにもできなくなってしまいます。また、災害によって人命が失われた場合は手続き等の問題もありますので、まずは地域の役所へ連絡するようにしてください。電話が通じない、あるいは夜間の場合は救急車か警察を呼んでください。

大災害発生時、火葬場は遺体置き場となる。しかし、具体的な対策はなにも行っていない。

大量の死者が見込まれる大災害が発生した場合、火葬場は24時間稼働することが災害ガイドラインで決定しています。多くの地方自治体の火葬場もそうなっていると思います。警察や市役所が連携し、発見した遺体の持ち込み先として火葬場が認定されています。しかし、火葬場は保管所としては造られていませんので、保管できる遺体の数はさほど多くはありません。しかも、夏場ですと遺体の保管はせいぜい3日が限界といったところで、それ以上ともなると作業員に対しての衛生上の問題が発生してきます。だからといって3日後から順次火葬するというわけにもいかないのです。遺体は医師によって死亡確認が行われるまでは遺体として認定されませんし、また死亡確認後24時間以上経過しなければ火葬もできないことから、火葬場に運ばれてきた遺体を速やかに火葬するというわけにはいかないのです。大災害時の死亡認定がどのように行われるのか?また、火葬施設で火葬するにしても遺骨を納める骨壺はどうするのか?そもそも棺に入れて火葬するのか?残念ながら、地方自治体レベルでは具体的なことはなにも決まっていないのが現状です

中小規模の災害ならば対応できるが、大災害規模ならば対応できなくなるのが現状。

中小規模の災害ならば近隣の火葬場や葬儀社と連携し、遺体を火葬することが可能です。檀家になっているお寺が被災している場合も多いでしょうから、葬儀をあげることはおそらく無理です。参列の方も集まらないでしょうから、葬儀は後日、身の回りが落ち着いてから行うことを考えてください。しかし、遺体は火葬しなくてはなりません。まずは市役所に連絡して指示を仰いでください。おそらく警察か、救急車を呼ぶように促されると思います。市役所の営業時間外の場合は宿直職員が常駐していますが、宿直職員は権限のない臨時職員の場合が多いのであまりあてにはできません。その場合は警察か救急車を呼んでください。医師による死亡判定が行われない限りは遺体として認められませんので、葬儀社に連絡するのはその後になります。地元の葬儀社も被災している場合は近隣の葬儀社を利用することになります。しかし、これらは中小規模の災害時の場合です。東日本大震災のようなレベルともなると想像もつきません。遺体が遺族のもとにどのような形で戻ることになるのかも想像できません。あれは東北でなお且つ冬場であった為に、体育館に遺体を数日安置しておくことが可能でしたから、遺族の方に身元確認をしてもらえましたが、西日本で夏場ともなるとそんな時間はないでしょう。火葬場の機能が健在ならば遺体は速やかに火葬されるはずです。そうなれば遺骨は遺族の手元に返されるとは思いますが、遺族が遺体確認を行える確率はずっと低くなるはずです。しかし、これは火葬場の機能が健在だった場合です。もしも、火葬場が機能を停止してしまっていたとしたら…遺体がどうなるかは想像したくありません。

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